インタビュー
交通面からも経済効率を高める仕掛けを
東北工業大学　教授　菊池　輝　氏
道路、鉄道ともに面的にカバーされた交通インフラを有しながら、最新調査においても自動車利用率が高い仙台市。さらなる経済的発展には、車の利用率を減らす必要があるのではないかと語る東北工業大学の菊池輝教授に話を伺った。

オフィス活況、住宅は価格調整局面
（一社）宮城県不動産鑑定士協会　会長　戸張　有　氏
活況続く仙台市中心部の不動産市場は、オフィス等で至上空前の空室率、新規も動き始めている。一方、マンションなど住宅は売れ行きが鈍化、高値のまま売り希望価格と需要のがみられるという。宮城県不動産鑑定士協会の戸張有会長に話を伺った。

◆青葉区
投資を呼び込む再開発を
青葉区では、JR仙台駅西口の基準地「中央2丁目1番1外」の地価は、1平方m当たり354万円となった。仙台市が発表した「せんだい都心再構築プロジェクト」に注目が集まっており、都心部で築年数が経過したビルの建て替えや再開発の検討が進められている。さらなる地価上昇が期待される。

◆宮城野区
榴岡3丁目が上昇率1位
「仙台駅東口」と「仙台港背後地」という両輪にけん引され、これまで大きく躍進してきた宮城野区の不動産。仙台市全域で「潮目が変わるのでは」と見る向きもある中で、特に東口に関しては「まだ上がる」と見る不動産関係者は多い。起爆剤となるビッグプロジェクトが欲しいところだが。

◆若林区
住宅地の伸び鈍化もまだ高値
地価調査の県内住宅地の地価変動率で、2017年度は上位10カ所のうち5カ所、18年度は3カ所を占めた若林区だったが、19年は2カ所に留まった。地下鉄東西線効果も落ち着きをみせている。それでも住宅地の価格順位では3カ所がベストテン入りし、まだまだ高値を維持している。

◆太白区
あすと長町12.3％上昇
マンション建設による人口増が著しい「あすと長町」、仙台市地下鉄南北線長町南駅周辺の商業施設のにぎわい、人気住宅地である富沢駅西の区画整理事業地を中心に太白区の地価は「高止まり」の様相を呈しているが、一方で実需に合った物件の取引が見受けられるようになってきた。

◆泉区
商業地3年連続11％台の伸び
地下鉄南北線の泉中央駅一帯に広がる泉区の商業地は、3年連続で変動率が11％を超える伸びを示している。駅周辺の住宅地も依然として人気が高く、仙台駅から地下鉄で15分という利便性の高さから地価も上昇している。一方、高齢化と人口減が課題の泉区にも大型開発などの進行で変化の兆しに期待する声も出てきた。